ヤクルト DDS抗がん剤候補を導入、日本で開発へ
公開日時 2008/12/16 23:00
ヤクルト本社は12月16日、米国のバイオベンチャーのセルシオン社から導入し
た、抗がん剤ドキシルビシンをリポソーム粒子に封入したサーモドックスにつ
いて日本で製品化に向け開発すると発表した。まずは原発性肝がんの治療薬を
目指し、非臨床試験から始めるという。
サーモドックスは、40~42度以上の熱に反応する熱感受性リポソーム粒子で、
静注する。腫瘍を焼く高周波アブレーション(RFA)と併用し、その時に発生
した熱によって粒子内のドキソルビシンが放出され、薬剤が標的の腫瘍細胞を
攻撃するとされるDDS薬剤。
16日に、ヤクルトとセルシオンが日本で商業化する最終的な契約を締結した。
ヤクルトが支払う一時金は250万ドル。それに加え、承認時のマイルストーン、
売上に応じたロイヤリティーを支払う。米国では胸壁部乳がんを対象にフェー
ズ2、肝がんを対象にフェーズ3まで治験が進んでいる。
両社は08年8月に契約について基本合意を交わしていた。