日本製薬団体連合会保険薬価研究委員会の長野明委員長は、薬価研ニュース１
月号での年頭所感で、業界提案の新薬価制度案論議について「循環的な価格下
落が生じるという、現在の薬価制度が抱える長年の課題を解決する千載一遇の
機会」と指摘、「なんとしても薬価維持特例をはじめとした業界提案を実現さ
せたい」との決意を改めて示した。

長野委員長は、中医協で業界提案の新制度案が主題とされたことは「まさに異
例であり、製薬産業に対する期待があるからこそだと言えるのではないしょう
か」としている。

同１月号には厚生労働省医政局の木下賢志経済課長も、年頭あいさつを寄せ、
薬価制度改革に向けて中医協で示された新制度案導入により国民メリットや後
発品使用促進との関係などの論点を挙げ「製薬企業として具体的対応方策を今
後明らかにしていく必要があります。この他、市場拡大再算定についても議論
していく必要があります」との認識を示した。後発品の使用促進にも触れ、
「製薬業界としても今まで以上に積極的かつ具体的な取り組みを期待します」
と、対応を求めた。