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メルク シェリング・プラウ買収 事業と展開地域を多角化

公開日時 2009/03/10 23:00

米メルクは3月9日(現地時間)、米シェリング・プラウ(SP)を411億ドル
で買収すると発表した。両社合わせた売上高は470億ドル(08年。両社合弁事
業含む)で、米ファイザーに次ぐ世界第2位の規模となる。新社は、循環器を
はじめ、がん、免疫、感染症など幅広い領域での展開が可能になり、成長力が
高い新興国への足場も築く。1月のファイザーによるワイス買収発表と同様に
事業と展開地域の多角化を軸にした米国発の業界再編が続く形となった。

買収は09年第4四半期の完了を目指す。新会社はSPを存続会社とした上で「メ
ルク」に名称を変更する。最高経営責任者(CEO)には、現メルクのリチャ
ード・C・クラークCEOが就任する。SP株1株は23.61ドルで、これは6日
終値に約34%上乗せした水準となる。

今回の買収により新会社は、幅広い領域展開が可能になる上、研究開発全体も
底上げされ、フェーズ3段階の開発後期品は約18プロジェクトに上る。循環器
領域では、SPがファーストインクラスの新薬として期待する経口抗血小板薬で
あるトロンビン受容体拮抗薬があり、同領域の製品を補完。

中枢神経領域も注目され、統合失調症や双極性障害の治療薬である抗精神病薬
「SAPHRIS」と、麻酔時の神経筋遮断から回復させる唯一の薬剤である「BRIDI
ON」が開発後期にある。またSPは、肝炎治療薬Boceprevirのほか、欧州で関節
リウマチ治療薬「SIMPONI」の開発を進めている。

クラーク氏は、「継続的な成長と成功を実現する強力で世界的なヘルスケアリ
ーダーを目指す」と意気込みを語っている。コスト効果は11年以降、年間おお
よそ35億ドルを見込む。日本法人の今後の対応についてはメルク子会社の万有
製薬とSP日本法人とも「現時点で何も決まっているものはない」としている。

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