データモニター メルクとシェリング・プラウ合併に肯定的評価
公開日時 2009/03/24 23:00
データモニターは3月24日、米メルク社と米シェリング・プラウ(SP)社の合
併に関する分析レポートの日本語版を発表し、「新会社にはシナジー効果が予
想される」と評価した。循環器、呼吸器、肝炎の領域で新薬候補に厚みを増し、
注目される領域である免疫・炎症性疾患、女性疾患へも触手できることなどを
理由に挙げた。また、両社が発表している11年以降のコスト削減が実現されれ
ば営業利益の年平均成長率は6.9%に上るとの予想した。
レポートでは、SP社が持つ、米J&J社の「レミケード」などの欧州での販売権
に対する米J&J社の出方についても分析した。データモニターは「J&J社は何
らかの補償金を合併後の新社から受け取るものと推測している」とし、権利の
返還まで求めないとの見方を示した。その理由として、欧州ではSP社が専門知
識と実績を持っており、その中で返還を求めた場合、J&J社は新たなパートナ
ーを探す必要が生じ「フランチャイズが打撃を受けるのは確実」であることを
挙げた。