新薬等7製品が承認へ ノボの週1回投与の2型糖尿病配合剤・キーンスなど 薬事審・第一部会が了承
公開日時 2026/01/26 04:48
厚生労働省の薬事審・医薬品第一部会は1月23日、ノボ ノルディスク ファーマの週1回投与の2型糖尿病配合剤・キーンス配合注(一般名:インスリン イコデク(遺伝子組換え)/セマグルチド(遺伝子組換え))など新薬3製品の承認の可否を審議し、承認することを了承した。キーンスは、週1回投与の基礎インスリン・アウィクリ注と、2型糖尿病に対する週1回投与のGLP-1受容体作動薬・オゼンピック皮下注を組み合わせたもの。
このほかの2製品はアッヴィの片頭痛発作の発症抑制(予防療法)を適応とする経口CGRP受容体拮抗薬・アクイプタ錠(同アトゲパント)、IPSENの進行性骨化性線維異形成症治療薬・ソホノスカプセル(同パロバロテン)。
報告品目は4製品で、いずれも承認することが了承された。この中には、ヤンセンファーマのトレムフィア皮下注に中等症から重症の潰瘍性大腸炎(UC)の寛解導入療法を追加することが含まれる。同皮下注製剤は現在、UCの維持療法で承認されている。
【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
▽キーンス配合注フレックスタッチ(インスリン イコデク(遺伝子組換え)/セマグルチド(遺伝子組換え)、ノボ ノルディスク ファーマ):「インスリン療法が適応となる2型糖尿病」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間は残余(令和14年6月23日まで)。
週1回投与の基礎インスリン製剤と週1回投与のGLP-1受容体作動薬の配合剤。単剤ではそれぞれアウィクリ注、オゼンピック皮下注として販売されている。厚労省の担当官は部会後の記者説明会で、「(キーンスは)インスリン療法を受けている患者さんからの切替が想定されるもの」と説明した。
用法・用量は、「通常、成人には、40ドーズ(インスリン イコデク/セマグルチドとして40単位/0.114mg)を開始用量として週1回皮下注射する。その後は患者の状態に応じて適宜増減するが、週350ドーズ(インスリン イコデク/セマグルチドとして350単位/1.0mg)を超えないこと。なお、本剤の用量単位である10ドーズには、インスリン イコデク10単位及びセマグルチド0.029mgが含まれる」。
海外では、2型糖尿病に係る効能・効果で25年11月に欧州で承認された。
▽ソホノスカプセル1mg、同カプセル1.5mg、同カプセル2.5mg、同カプセル5mg、同カプセル10mg(パロバロテン、IPSEN):「進行性骨化性線維異形成症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。
レチノイン酸受容体ガンマ作動薬。現在、国内で進行性骨化性線維異形成症(FOP)に対して承認されている医薬品はない。ソホノスは成人、及び8歳以上の女児、10歳以上の男児のFOPに対する治療選択肢で、規定の用量を、1日1回食事中又は食直後に経口投与で用いる。
海外では、2022年にカナダで承認されて以降、25年12月現在、米国を含む5カ国で承認されている。米国では23年8月に承認された。
▽アクイプタ錠10mg、同錠30mg、同錠60mg(アトゲパント水和物、アッヴィ):「片頭痛発作の発症抑制」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は、小児開発の必要性から2年間の延長が認められ、10年。
経口CGRP受容体拮抗薬。用法・用量は、「通常、成人にはアトゲパントとして60mgを1日1回経口投与する」。海外では2021年9月に米国で「成人の反復性片頭痛発作の発症抑制」の効能・効果で承認されて以降、25年11月現在、「片頭痛発作の発症抑制」に係る効能・効果で欧米を含む60を超える国又は地域で承認されている。
国内で同じ経口CGRP受容体拮抗薬として、ファイザーのナルティークOD錠が25年9月に片頭痛発作の発症抑制(予防療法)と急性期治療の両方の適応で承認され、販売されている。アッヴィは25年12月、アクイプタ錠について片頭痛発作の急性期治療で承認申請したことを発表している。
【報告品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。
▽パルモディアXR錠0.2mg、同XR錠0.4mg(ペマフィブラート、興和):「高脂血症(家族性を含む)」を効能・効果とする新用量医薬品。再審査期間なし。
フィブラート系薬剤。新たな用法・用量は、「通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.2mgを1日1回経口投与する。ただし、トリグリセライド又はLDL-コレステロール高値の程度により、1回0.4mgを1日1回まで増量できる」となり、「又はLDL-コレステロール」が追記される。これにより現在のトリグリセライド高値に加え、LDL-コレステロール高値の程度によって増量できることになる。
同剤は海外で承認されている国・地域はない。
▽トレムフィア皮下注200mgシリンジ、同皮下注200mgペン、同皮下注100mgシリンジ(グセルクマブ(遺伝子組換え)、ヤンセンファーマ):「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余(令和15年3月26日まで)。
抗IL-23p19抗体。現在、トレムフィア皮下注は中等症から重症の潰瘍性大腸炎(UC)に対し維持療法が承認されている。今回、寛解導入療法の効能及び用法を追加する。なお、トレムフィア静注製剤は、中等症から重症のUCの寛解導入療法の適応で承認されている。
海外では、皮下注製剤のUCの寛解導入療法に係る効能・効果について、米国や欧州を含む30カ国で承認されている。
▽リツキサン点滴静注100mg、同点滴静注500mg(リツキシマブ(遺伝子組換え)、全薬工業):「自己免疫性溶血性貧血」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。
抗CD20抗体。事前評価済み公知申請品目であり、保険適用済み。
海外では自己免疫性溶血性貧血に係る効能・効果で承認されている国又は地域はない。
▽ジアグノグリーン注射用25mg(インドシアニングリーン、第一三共):「▽次の疾患におけるセンチネルリンパ節の同定:子宮頸がん、子宮体がん、▽リンパ管静脈吻合術に係るリンパ流の評価」を効能・効果とする新投与経路・新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。
センチネルリンパ節同定用薬・蛍光血管造影剤。事前評価済み公知申請品目であり、保険適用済み。
海外では2025年11月現在、子宮頸がん及び子宮体がんにおけるセンチネルリンパ節の同定に係る効能・効果で米国、カナダ、豪州で承認されている。リンパ管静脈吻合術に係るリンパ流の評価に関する効能・効果で承認された国又は地域はない。