ノバルティスファーマ 抗がん剤エベロリムスが優先審査品目に指定
公開日時 2009/04/23 23:00
ノバルティス ファーマは４月23日、日本で今年１月に申請した根治切除不能
または転移性の腎細胞がん治療薬エベロリムス（開発コード：RAD001）が、４
月２日付で優先審査品目に指定されたと発表した。同社によると、転移性腎細
胞がんに対してはソラフェニブ（バイエル薬品のネクサバール）やスニチニブ
（ファイザーのスーテント）といった薬剤が認可されているものの、「これら
の薬剤投与後にがんが進行した患者に対する有効な治療法が確立されていない」
という。難治性の高い疾患に対する治療薬であることから、優先審査品目にな
ったとみられる。
エベロリムスは経口剤で、がんの増殖、成長、血管新生の調節因子「mTOR」を
持続的に阻害する。腫瘍細胞の増殖抑制と血管新生阻害の２つのメカニズムで
抗腫瘍効果を発揮。がん治療に新たなアプローチを提供するとしている。