中医協・薬価専門部会 長期収載品の特例引き下げなど秋以降に本格議論
公開日時 2009/05/27 23:00
中医協・薬価専門部会は5月27日、10年度薬価制度改革での引き続きの検討事
項とされていた▽後発品のある先発品の薬価改定(長期収載品の特例引き下げ)
▽薬価改定の頻度▽後発品の収載頻度――について議論した。長期収載品の特
例引き下げについては、今後進められる業界側の提案である薬価維持特例など
と併せて秋以降にもパッケージとして議論を進めていくこととした。
長期収載品の特例引き下げは、先発品の価格が特許期間終了後もあまり下がっ
ていないことから先発品もある程度の価格の引き下げが必要として02年度改定
で導入された。
厚労省は部会に、03~07年の各年度ごとで後発品が初めて薬価収載された先発
品と該当する後発品の価格の推移を資料として提示。先発品の薬価の下落率は、
特例引き下げの影響を除いた場合、その前後で変わらない傾向にあるとし、後
発品の薬価の下落率は、先発品の7掛けを導入してから(04年以降)減少して
いく傾向にあると分析した。
それについて、対馬忠明委員(健保連専務理事)は「資料は後発品の薬価を0.
8から0.7に引き下げたことを重要視しつつ作っているように見える。そうなら
ば、特例引き下げだけでなく後発品の収載も考慮に入れつつとなるのか」と質
問。磯部総一郎薬剤管理官は、「特例引き下げは後発品の値動きを合わせない
と状況が読みづらいため」と意図を説明。ただ「後発品の値付けが7掛けで適
正なのかなど、一度くらいは議論しないといけない」との認識を示し、別途議
論を進める考えを示した。