明治製菓と明治乳業を傘下に収め４月にスタートした明治ホールディングスは
５月27日、09～11年までの中期経営計画を発表した。同日会見した佐藤尚忠社
長は、医薬品事業について抗菌薬、抗うつ薬、ジェネリック（＝GE、後発医薬
品）の各分野で「銅メダルを目指していく」と表明し、MRの増強と営業効率の
向上などで実現を図る姿勢を示した。

それら戦略により中計最終年度11年度に売上高1450億円（08年度実績1232億円）
、経常利益95億円（同80億円）の達成を目指す。その中でGEは200億円（同107
億円）を目標に掲げた。

同社の医薬品事業は、感染症と中枢神経（CNS）、GEを事業の柱とする「スペ
シャリティ＆ジェネリック・ファーマ」を標榜。現在、抗菌薬分野では５位、
抗うつ薬分野では４位、GEでは10位以下という。今年中にも抗菌剤（経口カル
バペネム系のオラペネム）と抗うつ薬（NaSSAという新規作用のレフレックス）
の新薬投入を見込むことからMRをCNSを中心に中計中に100人増員の800人体制
に増強。併せて内科、小児科、心療内科、精神科の医師に複数の製品を扱って
もらい営業効率を高める考えを示した。

GEは同社のアジアの製造拠点を活用し、低コスト化を図る。「GEは最後はコス
ト勝負になると認識している」（松尾正彦取締役＝明治製菓・薬品カンパニー
プレジデント）ことから、海外製造を進めることで「他社にないコスト構造を
作る考え」（同）という。