中医協・DPC評価分科会 病薬の病棟業務の評価必要との指摘相次ぐ
公開日時 2009/06/08 23:00
DPC病院に対する調整係数廃止に伴い、同病院の機能を評価する新たな係数の
導入を検討する中医協・DPC評価分科会は6月8日、新たに評価する項目につ
いて引き続き議論し、その中で病院薬剤師が他の医療従事者に情報提供したり、
病棟の医薬品管理をしたりする病棟業務について、複数の委員から医療ミス防
止やチーム医療を進めるうえで評価が必要との指摘が相次いだ。
佐藤博委員(新潟大学教授・医歯学総合病院薬剤部長)が、日本病院薬剤師会
がまとめたDPC病院での病棟業務の実態調査を報告し、患者に対する服薬指導
や血中濃度測定は現行診療報酬で評価されているものの、医療従事者への情報
提供、病棟での医薬品管理は評価されていないことを説明した。
分科会では、オブザーバーの邉見公雄委員(赤穂市民病院長)が、「セーフテ
ィマネジメントなど薬剤師の病棟業務を評価しないとチーム医療は進まない」
と指摘。原正道分科会長代理(横浜市病院事業管理者病院経営局長)は「病棟
業務は医療の質を保つのに重要になっている」と述べた。小山信彌委員(東邦
大学医療センター大森病院心臓血管外科部長)は「薬剤師は病棟で医師や看護
師のよい相談相手になってくれる。(医薬品の投与などにかかわる)医師や看
護師の相談相手になる。評価を大きくつけてほしい」と求めた。