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FDA 武田薬品「SYR-322」現時点で承認不可 追加試験求める

公開日時 2009/06/28 23:00

武田薬品は6月27日、米国で申請中の2型糖尿病治療薬「SYR-322」(一般名=アログリプチン)について、米国FDAから心血管系リスク評価に関する追加試験が必要との通知を26日(米国時間)に受領したと発表した。現時点では承認不可ということになる。同社は追加試験を実施する方向で検討しているが、同社は本誌取材に、追加試験を実施した場合、その結果をFDAに提出するまでに「2年は必要」と説明。承認取得は最短で2011年度になる見込みだ。

同剤はDPP-4阻害作用を持つ次世代の2型糖尿病治療薬で、同社最主力品の2型糖尿病治療薬アクトスの後継品。今回の通知は、11年1月とされるアクトスの米国特許切れまでに「SYR-322」を上市することが難しくなったことを意味する。

同社は「SYR-322」を07年12月にFDAに申請したが、その1年後の08年12月に米国で「新糖尿病治療薬の心血管系リスク評価についてのガイダンス」が公示・施行された。同剤の臨床試験データは同ガイダンスを十分に満たすものではなかったが、申請後のガイダンスが審査や承認取得に影響するかどうか注目されていた。26日(米国時間)は審査終了予定日だった。

同剤は日本で申請中、欧州ではフェーズ3試験段階にある。日本での審査状況について同社は本誌に、「(これまでに)心血管系リスクの追加試験は求められていない」とコメント。一方、欧州EMEAは独自の糖尿病関係のガイドラインの準備を進めているとされている。

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