大手CROのイーピーエス（東証一部上場）グループでCSO事業を展開する業界第４位のイーピーメディカルと同業界３位のファーマネットワークが７月29日、10月１日に合併すると発表した。両社は、今後のMR業務の外部委託の需要増と、そこへの外資企業参入などによる競争激化を見越し、合併により事業基盤を強化するとともに、単独ではできなかったマーケティング段階からの支援などサービスの幅を広げ、国内市場での存在感を高めたい考えだ。

存続会社はイーピーメディカルだが、新社名は業界順位が上の「ファーマネットワーク」とした。資本金は４億2000万円、東京都中央区日本橋本町３丁目に本社を置き、イーピーエスの連結子会社となる。ファーマネットワーク社長の市来研志氏は代表取締役会長に、イーピーメディカルの榎戸誠社長が代表取締役社長に就任予定。両社合わせてMRは230人体制、売上高は35億円程度、経常利益は２億円程度になるとみており、業界ではイノベックス、アポプラスステーションに次ぐ規模という。

新社の中期経営計画は８月から詰めるが、３年でMR数、売上高は倍増を目指すことになりそう。将来的には海外進出も視野に入れる。なお、同日にはファーマネットワークと人材情報のエン・ジャパンと資本・業務提携することで基本合意し、新社に対しもMRの採用支援、教育支援を行うことになった。

会見で市来社長は「国内の中核となるCSOにしたい」と抱負。榎戸社長は、「偶然に市来社長にお会いし、その後CSOの将来を話し合い、ベストパートナーだと確信した。４月ごろから検討してきた。新社では日本で一番輝いているCSOを目指したい」と意気込みを語った。（写真は本町記者会での会見。左が榎戸社長、右が市来社長、中央がイーピーエス社長室の南丈裕氏）