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帝京大・寺本教授 配合剤カデュエットで心血管系イベント低下を期待

公開日時 2009/11/27 04:01

降圧剤(Ca拮抗剤)ノルバスクと高コレステロール血症治療剤(スタチン)リピトールの配合したカデュエット配合錠について、帝京大学医学部内科学講座の寺本民生主任教授は11月26日、都内で講演し、同剤が血圧とコレステロールを同時に管理することで心血管疾患イベントを低下させることに期待を示すとともに、アドヒアランス(治療継続)改善に有用であると解説した。カデュエットは12月2日、ファイザーとアステラス製薬から発売される。

同教授の講演は、両社主催の発売発表会見で行われた。それによると、国内の高脂血症を合併した高血圧症患者1323万人のうち、降圧薬とスタチンで治療を受けている患者は51%(679万人)。残りの5%はスタチンのみの処方、33%は降圧薬のみの投与、11%は降圧薬およびスタチンでの治療が行われていない。また、国内のある調査で降圧目標の達成率は32.9%、脂質管理の目標達成率は61.8%というデータがあり、きちんとした治療管理がなされていない現状がある。

高血圧と高コレステロール血症が合併すると脳卒中/冠動脈疾患の発症リスクが上昇するという問題が生じる。そのため、血圧とコレステロールを同時にコントロールできるカデュエットを用いた治療による意義は大きいという。カデュエット投与時の収縮期血圧、LDL-コレステロール値のベースラインからの平均変化(低下率)は、ノルバスク2.5mg/リピトール5mgは16.6mmHg、37.2%、2.5mg/10mgは15.9mmHg、42.5%、5mg/5mgは21.8mmHg、34.3%、5mg/10mgは18.9%、40.6%だった。

アドヒアランスについても、その他のCa拮抗剤とその他のスタチンの併用投与の割合が37.4%、ノルバスクとリピトールの併用投与は49.9%に対し、カデュエットは67.7%に改善したという。

同剤は世界で初めて高血圧症・狭心症治療薬と高コレステロール血症治療剤の配合剤。ファイザーが製造、販売し、アステラスと共にプロモーションを展開する。メーカーによる予測売上(中医協提出資料)は、初年度が4.4億円(予測投与患者数:2.9万人)、ピーク時の6年後には201.5億円(43.7万人)。

ノルバスクとリピトールの異なる用量を組み合わせた4剤形(2.5mg/5mg=96.80円、2.5mg/10mg=153.20円、5mg/5mg=126.80円、5mg/10mg=183.20円)が発売されるが、ファイザーによると、国内で最も処方されているのはノルバスク5mg錠、リピトール10mg錠であることから、「実際には5mg/10mgが多く使用されることになるのではないか」としている。用法は1日1回1錠。
(了)

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