大鵬薬品 制吐剤アロキシを22日に新発売 遅発性悪心・嘔吐にも効果
公開日時 2010/04/22 04:00
大鵬薬品は4月21日、5-HT3(セロトニン)受容体拮抗型制吐剤「アロキシ静注0.75mg」(一般名=パロノセトロン塩酸塩)を22日から発売すると発表した。がん化学療法に伴う悪心や嘔吐は主に抗がん剤投与24時間以内に発現する「急性悪心、嘔吐」と、24~120時間後に発現する「遅発性悪心、嘔吐」に分類されるが、同剤は遅発性にも有効性が確認されている。日本では、遅発性悪心、嘔吐に対する有効な治療薬が少ない。
同剤はスイスのヘルシン社から導入したもので、大鵬が国内開発した。シスプラチンなどのがん化学療法実施前の1回投与で急性及び遅発性の悪心、嘔吐に効果を発揮する。血中消失半減期が約40時間と長く、5-HT3受容体に対して高い結合親和性と選択性を有する。世界では63か国で承認され、09年売上高は4億ドル(約360億円)。日本では8年後のピーク時売上高で約60億円を見込む。