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民主党 脳卒中対策推進議員連盟発足 脳卒中対策基本法成立へ向け前進

公開日時 2010/05/13 09:00

日本脳卒中協会専務理事の中山博文氏は4月16日、特別合同シンポジウム「脳卒中撲滅―社会とともに―:脳卒中対策基本法」で講演し、脳卒中対策として、市民への啓発や救急搬送から治療までを円滑に実施できる診療体制の整備が不可欠との見方を示した。これに対し、指定発言として登壇した民主党の石森久嗣衆院議員は、4月27日に党内で「脳卒中対策推進議員連盟」を発足すると表明。脳卒中対策基本法成立へ向けて第1歩を踏み出だしたいと、強い意欲を示した。


脳卒中は、要介護の原因の第1位、死因の第3位を占める。患者とその家族は、発症後、一命を取り留めたとしても、麻痺などの後遺症に苦しめられ、長期間のリハビリも余儀なくされる。脳卒中のうち、脳梗塞については、2005年10月に、t-PAが薬価収載されるなど、一筋の光明が見えてきたが、脳梗塞患者のうち約2%にしか投与されていないとのデータもある。t-PAは、発症から3時間以内でなければ投与できず、病院到着後の準備に約1時間かかるので、発症から2時間以内に専門的病院を受診しなければならない。


中山氏は、t-PAが普及しない要因について①一般市民の発症時対応に関する知識不足②救急搬送・急性期診療体制の整備の遅れ――などの問題点をあげた。


現在、協会で、全国的な市民啓発活動を行っているものの、広告制作に多額の費用がかかるといい、「多くの寄付に頼らざるを得ない状況」と中山氏は説明し、資金面での苦境を訴えた。


さらに、救急搬送体制の整備は総務省消防庁、医療提供体制の整備は厚生労働省と、それぞれの所管が異なっているとも指摘。入り口の救急搬送から、出口のリハビリまでをシームレスに行うためには、省庁横断的な総合的な対策を講じる必要があるとした。その上で、「民間である日本脳卒中協会の活動には限界がある。なんとしても法制化が必要だ」と理解を求めた。


◎中山氏 脳卒中対策推進協議会設置を求める


中山氏は現在、日本脳卒中協会が法制化を提唱している脳卒中対策基本法(仮称)の基本理念について解説した。柱となるのは、①発症予防と発症時の適切な対応を進めるための国民的な啓発②全国的に、救急搬送、救急受診を円滑に行い、急性期から維持期までのシームレスな診療体制の整備③後遺症を持つ患者と家族の、生活の質を維持・向上させ、社会参加を促すこと④脳卒中克服を目指した教育・研究の推進⑤脳卒中に関する情報収集体制の整備とその活用――の5項目。


この理念を具現化するため、患者、家族はもちろん、予防、救急搬送、医療、リハビリ、介護などの関係者を集めた「脳卒中対策推進協議会」を国に設置する考え。総務相と厚生労働相が中心となり、関係行政機関との協議や、脳卒中対策推進協議会の意見を聞いた上で、脳卒中対策推進基本計画を策定することを念頭に置く。

脳卒中対策推進基本計画は、原則として施策の具体的な目標と、その達成時期を定めるため、進捗状況などを検証しやすくなる。計画は、5年ごとに見直す考え。国の計画に基づき、都道府県レベルの計画も策定し、地域の実情に応じた対応を推進していく仕組みも提案していくとした。


◎民主党・石森氏 議連通じた党内世論を喚起

こうした医療現場からの訴えに対し、石森議員は「私は脳神経外科医、国会議員として、脳卒中対策基本法を設立しなければならないと考えている」と理解を示した。その上で、民主党内に4月27日に「脳卒中対策推進議員連盟」を発足する考えも明らかにし、民主党内で法制化の必要性を訴えていくと約束した。


石森氏は「議連ができればすぐ法制化できるわけではないが、法律制定までがんばっていこうという仲間が集った」と話し、議連を通じて党内世論を喚起していく考えを示した。

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