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2020年 医療の最重要課題はなおもアルツハイマー病 HS調査報告書

公開日時 2011/04/05 04:02

ヒューマンサイエンス(HS)振興財団が将来の医療ニーズについて医師を調査したところ、2020年段階で最も医療ニーズが高い疾患はアルツハイマー病(AD)と指摘された。アルツハイマーを含む認知症は1994年度調査でも医療上の対応が最重要とされている。治療満足度がほとんど向上していない一方で患者数の増大も予測されることから、診断・検査、予防、新薬開発、介護支援と多岐にわたる課題に対応する必要性の高さから、なおも最重要課題として認識される結果となった。ADと並ぶ疾患には糖尿病が挙がった。これは治療満足度は高いものの、患者数の増加、合併症の深刻さから医療ニーズは高いと判断された。

これは調査報告書「2020年の医療ニーズの展望」にまとめられたもの。調査は社会的に重要な60疾患に関して医師に治療満足度、薬剤貢献度などを尋ねたもので、94年度、00年度、05年度に続き4度目の10年度調査では20年の展望についても調べた。回答医師は160名(回収率62.9%)。

20年の最重要課題とされたアルツハイマー病は、10年度段階でも9割近くの医師が「不満足な治療しかできていない」「治療が行えているとはいえない」と回答している。同疾患以外で治療満足度の低い疾患として、膵がん、血管性認知症、線維筋痛症などが挙げられ、いずれの疾患も満足度は10%台にとどまっていた。

20年に、多くの課題に対応しなければならないなど医療上特に重要になる疾患でもアルツハイマー病がトップで医師の50.3%が指摘。次いで糖尿病(49.7%)、HIV・エイズ(36.2%)、うつ病(34.9%)肺がん(33.6%)、血管性認知症(32.2%)、CKD/慢性腎臓病(32.2%)と続いた。患者数の増加が最も予測された疾患でもトップはアルツハイマー病(83.6%)。糖尿病(83.2%)、うつ病(80.0%)が続く。

一方、治療における薬剤貢献度(「十分に貢献」「ある程度貢献」の合計)の低い疾患は、低い順に睡眠時無呼吸症候群(18.3%)、血管性認知症(18.9%)、膵がん(20.3%)、アルツハイマー病(22.6%)、NASH/非アルコール性脂肪肝炎(23.3%)、加齢黄斑変性(27.5%)、線維筋痛症(27.9%)、糖尿病性網膜症(29.8%)など。
 

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