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稀少疾病薬 安全性での優位性示すため、直接対決試験が必要か

公開日時 2011/11/15 04:00

米Octapharma USAは、同社の血液凝固因子製剤Wilate(フォン・ヴィレブランド因子/第8凝固因子複合体)がウイルス不活性化において優越性を持ち、CSL Behringが米食品医薬品局(FDA)にその撤回を求めている希少疾病薬の指定に値するものと主張している。


FDAは、Octapharma の同剤を2009年に希少疾病薬の7年間の独占販売権を付与したが、CSL Behringは、2011年3月にOctapharmaが同剤についてCSLのHumate-Pよりも優越性を示した臨床的エビデンスを提示していないということに基づき、希少疾病薬および独占販売権の撤回について市民請願を提出した。Wilate、Humate-Pともにフォン・ヴィレブランド病の出血エピソードの治療薬として使用されている。


CSLは、請願書で、「FDAは、従来、単に希望的なベネフィットではなく、直接対決による臨床ベネフィットを示すことで希少疾病薬独占販売権を付与してきた」と今回の独占販売権の付与は無効との主張を展開している。
 一方、Octapharma は、9月23日にFDAに提出した文書で、「希少疾病薬法」(Orphan Drug Act)でもFDAの諸法令でも、直接対決試験など臨床試験からの臨床的ベネフィットを求めてはいないと指摘している。


この問題は、一筋縄では行かないように見える。FDAは9月23日CLSの社長に対して、FDAは、CLSの請願はFDAの審査官による広範囲な審査および分析を求めるという重大な問題を提起しているので、請願に対して何らかの決定をすることは出来なかったと回答している。そして、FDAは、それ以上の検討はしていない。


問題を複雑にしたのは、2010年6月にOctapharma に対して、同社が提出した追加エビデンスに基づき、「WilateはHumate-Pに比べ、ウイルスにおける安全性を大きく提供している」との文書を送付したことにある


Octapharmaは、「FDAがその決定を覆すことを再考する新事実も新規の法令もない。わが社の競合社がそうしたいと言っているからと言って従前の決定を再考すべきではない」と主張している。

 

 

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