メディパルHD 医療用薬卸事業 販管費圧縮で営業利益100%超の伸び
公開日時 2012/05/14 04:00
メディパルホールディングス(HD)が5月11日に発表した2012年3月期連結業績のうち、医療用医薬品等卸売事業の業績は、ローコストオペレーションの実践など販売管理費圧縮に努めた結果、前年同期比100%超の営業利益の伸びを確保した。
医療用医薬品等卸売事業の業績は、売上高1兆9679億700万円(前期比4.3%増)、営業利益84億2700万円(同128.5%増)。営業利益率は0.43%(売上総利益率6.32%、販管費率5.89%)。
公費助成ワクチンや生活習慣病薬の販売が拡大し、市場平均(4.4%増)と同程度の増収を達成した。ただ引き続き仕入交渉、販売価格交渉が難航しており、販管費圧縮を進めた。金額ベースの妥結率が、昨年6月末に75%と、2年前比で4.5ポイント低かったのは、「慎重な姿勢の表れ」(同社)。期末にはほぼ100%に達し、営業利益も前期から一定程度上乗せできた。
13年3月期通期の医療用医薬品等卸売の業績予想は、売上高2兆250億円(前期比2.9%増)、営業利益173億円(同2.1倍)を想定。営業利益率は0.86%(売上総利益率6.83%、販管費率5.97%)まで改善する。「物流最適化を実現するエリア・ロジスティクス・センターが利益面で少しずつ寄与すると考えている。ただ予想は固め」(同社)という。