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アステラス、UCB 関節リウマチ治療薬のシムジアを発売

公開日時 2013/03/08 04:01

アステラス製薬とユーシービージャパン(UCB)は3月8日から、成人関節リウマチ治療剤「シムジア皮下注200mgシリンジ(一般名:セルトリズマブ ペゴル)」の販売を開始する。抗ヒトTNFαモノクローナル抗体のFc領域を除いたFab’断片にポリエチレングリコール(PEG)を結合させた世界初のペグ化抗TNF抗体医薬品で、効能・効果は、「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」。


通常、成人にはセルトリズマブ ペゴル(遺伝子組み換え)として1回400mgを初回、2週後、4週後に皮下注射し、以後1回200mgを2週間の間隔で皮下注射する。症状安定後には、1回400mgを4週間の間隔で皮下注射できる。また。自己投与も可能となっている。薬価は7万1297円。投与に必要なプレフィルドシリンジのキット特徴部分の原材料費について加算を得ている。


同剤は、主にFc領域が除かれていること、PEG化されていることの2点を特徴とする。Fc領域を除くことで、細胞障害などの軽減や肥満細胞から脱顆粒を防ぎ、注射部位反応を軽減することが期待されている。また、PEG化したことで、血中濃度半減期が延長し、有効性の持続が得られたことから、投与回数の低減につながっている。そのほか、水溶性の向上、免疫原性の低下なども期待できるという。

そのほか、効果発現の早さも期待されており、メトトレキサート(MTX)を含むDMARDsとの併用下でも単剤でも、投与開始12週~効果が発現されていることが報告されている。また、12週時点での患者の疾患活動性(DA28)の変化の程度により、治療開始1年後の寛解率や骨破壊の進行の程度を予測することができたという。


同剤の製造・供給はUCBが、流通・販売をアステラス製薬が独占的に行い、プロモーション活動は両社で行うとしている。営業体制は、アステラス製薬は、セレコックス(一般名:セレコキシブ)、リピトール(アトルバスタチン)、ミカルディス(テルミサルタン)など循環器・内分泌製品を中心に担当するレッドスターと、大学・大学病院担当のMRが担当し、全社のMRの約半数にあたる1200人がプロモーション活動を行う。一方、UCBは、大学病院など基幹病院を中心に専門MR40人が担当するという。


アステラス製薬は、関節リウマチを適応にもつプログラフ(一般名:タクロリムス)を販売している。同社は、関節リウマチの国内におけるスタンダードな治療を①MTXを中心とした経口抗リウマチ薬②既存の治療での無効例もしくは効果不十分症例への生物学的製剤への切り替え、もしくは追加――の2層で考えていると説明。プログラフについては、経口抗リウマチ薬での治療を行う第一段階に含まれ、MTXが合併症で投与できない場合や効果不十分例に対してさらなる効果を期待する場合に投与すると位置付けており、両剤の位置づけは異なるとしている。


なお、海外では、2009年5月に北米で承認されたのを皮切りに、世界30カ国で販売されている。米国、スイスではクローン病の適応でも販売されており、2012年(1~12月)の売上高は約4億6700万円ユーロ。

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