治療法開発が最も必要な神経難病「ALS」 HS財団調査で
公開日時 2014/03/19 03:50
ヒューマンサイエンス振興財団(HS財団)はこのほど、「神経疾患に関する医療ニーズ調査」をまとめたと発表した。この中で「開発が急務と考える疾患」について日本神経学会の役員、評議員、学会員(回答141人:最大5疾患選択)に尋ねたところ、最も多かったのが「筋委縮性側索硬化症(ALS)」(99人)で、次いで「アルツハイマー症」(86人)「多系統委縮症」(48人)--の順だった。有効な治療法がないうえ、アルツハイマー症は今後患者数が増大すると予想されていることが理由に挙がった。
ALS、アルツハイマー症に対しては、開発に向けた具体的な方策として「再生医療やiPS細胞を活用した治療」「遺伝子治療」が挙がった。
筋委縮性側索硬化症は、身体を動かす筋肉や呼吸に必要な筋肉を次第に動かせなくなっていく疾患。筋肉を動かす神経の異常で、脳からの指令が届かなくなるためという。国内患者数は約9000人(特定疾患医療受給者)。病勢進展の抑制する薬剤としてリルテック(一般名:リルゾール、会社名:サノフィ)がある。