「不幸のデパート」も、自分の心に正直になれば、幸せになれる
公開日時 2018/10/16 05:00
情熱的読書人間榎戸誠【不幸のデパート】『「誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない?」』(旺季志ずか著、学研プラス)の著者は、女性に向けて本書を著したのかもしれないが、男性にとっても重要なことが書かれている。「心の中はいつも雨――。若いころ、やることなすこと何もかもが、すべてうまくいきませんでした。夢を追いかけて『女優』になったけれど、芸能界にあったのはイジメとセクハラ。やっとできた愛する人に妻子がいると知ったときの衝撃。ようやくもらった役者の仕事は『遺体』――。青いビニールシートの下、水たまりの中で息を止めて、死んでいました。役者中心の生活のためアルバイトは長続きせず、銀座のホステス、吉原の料亭『松葉屋』の花魁ショーの禿役、高層ビルのガラス拭き、チラシ配り、販売員...