NK1受容体拮抗薬の使用実態を分析
高度催吐性リスクのレジメンにおける予防的制吐療法
公開日時 2024/04/01 00:00
株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン吉田昌史、渡辺幸子がん薬物療法は手術治療、放射線治療と並び、がん治療において重要な役割を果たす治療法である。特に、がん薬物療法は新薬の開発や臨床試験による新たな治療方法の確立によって治療適応が年々拡大しており、今日ではがん患者の多くが何かしらのがん薬物療法を経験する時代となっている。がん薬物療法は、強度を高く保ちながら治療を継続し、治療効果が最大限に発揮されるようにすることが求められるが、強度を高く保つためには副作用を最小限に抑えることが重要である。今回のテーマでもある悪心・嘔吐は、数ある副作用の中でも患者にとって苦痛となる副作用であり、治療継続や生活の質(QOL)に大きな影響を与えるため、十分な対策が欠かせない。日本癌治療学会が作成している...