肺がん治療、EGFR阻害薬の使用実態調査
次世代治療薬の登場で「一強」に地殻変動か
公開日時 2024/08/01 00:00
株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン吉田昌史、渡辺幸子分子標的薬の登場で激変した肺がんの薬物療法。EGFR(上皮成長因子受容体)のチロシンキナーゼ部位を特異的に阻害する「EGFR阻害薬」の新薬が次々と上市される中、本稿では医療ビッグデータを用いてEGFR阻害薬の使用実態を調査した。「オシメルチニブ」の「一強」が明らかになった一方、次世代治療薬として注目される「アミバンタマブ+ラゼルチニブ」が加わることで、一次治療選択、副作用予測などの観点から考察すると、薬物療法の臨床現場に新たな地殻変動が起きそうだ。肺がんの基本情報現在、がんは2人に1人が罹患する時代と言われている。中でも肺がんは、早期には症状が見られないことから早期発見が難しく、診断時には手術による切除が難しい進行がんの状態...