FDA GEの安全性確保でラベル規制の改定を提案
公開日時 2013/11/19 03:50
米食品医薬品局(FDA)は、ジェネリック医薬品(GE)企業に安全性で問題が生じた際に、当該企業のGEのラベル(添付文書)に直ちに安全性情報を掲載することを認めるよう規制の改定を提案した。FDAが11月8日に発表した。
ラベルの安全性情報については、現在、GE企業は、先発企業のオリジナル製品のラベルと同一とすることが義務付けられており、GE独自に安全性情報の記載や改訂は不可能だが、今回の改定案では、GE企業に製品に有害事象など問題が生じた際にFDAがその問題を検討する前に自発的に改定することを認めるもので、安全性問題の医療関係者・消費者への伝達の迅速化を図る。
この方法は、先発企業ではすでに行われている方法で、今回、これが実施に移されると、GE企業は、改定した事実を先発企業に報告することが義務づけられる。
FDAは、GE企業から改定の連絡を受けたのち、先発企業とGE企業の製品が、FDAが承認した同一の処方情報を持てるように、提案された改定案が正当なものか、また、GEのラベル変更と先発企業のラベル変更を同時に承認するかを審査する。
現状は、GE企業は、先発企業が安全性情報の更新の承認を受けるまで、製品の安全性情報の更新を待たなければならない。そのために、GEの安全性情報を医師や患者が受け取るまでに時間がかかるのが実情。それを解消しようという試みだ。
FDAのJanet Woodcock医薬品評価研究センター(CDER)は、「この提案は、医療関係者や消費者に彼らが使用している医薬品の最新安全性情報にアクセスするのに役立つもの」と述べたうえで、「米国で発行される処方せんの80%以上はGEである。従って、GE企業には、製品安全性情報を正確かつ最新とするよう積極的にFDAに協力してほしい」と話している。
なお、現在、FDAは、透明性を向上させるために、医薬品ラベルの変更を直ちに医療関係者や消費者に周知させるために、全医薬品企業による安全性関連情報の変更をウェッブで公表することを計画している。