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生成AIを用いた薬剤・疾患関連情報の収集 医師の15%が「経験ある」 情報の信頼度も高く

公開日時 2024/04/12 04:52
医師の15%が薬剤・疾患関連情報の収集にChatGPTなどの生成AIを用いた経験がある――。このような調査結果を製薬デジタルマーケティング支援会社のMCI DIGITALがまとめた。収集した情報の信頼度は、「信頼できる」、「どちらかと言えば信頼できる」の合計で7割近くにのぼった。4月にスタートした医師の働き方改革をきっかけに、薬剤・疾患関連(以下、薬剤等)の情報収集手段のひとつとして生成AIの利用が広まるとの見方がある。生成AIの利用率の伸びとともに、その利便性を体感する医師も増える可能性が高そうだ。

文末の「関連ファイル」に、生成AIを用いた薬剤・疾患関連情報の収集経験の有無や、その信頼度に関する資料を掲載しました(会員のみダウンロードできます。14日間の無料トライアルはこちら)。

同社は医師5077人を対象に、ChatGPTやBing AIなどの生成AIの利用状況を調査した。その結果、何かしらの生成AIを利用したことがある医師は29.1%(1477人)で、このうち生成AIで薬剤等の情報収集をしたことがある医師は52.9%(782人)だった。調査医師全体における生成AIで薬剤等の情報収集をしたことがある医師は15.4%(782人/5077人)となった。

◎生成AIによる薬剤等の情報 「信頼できる」12.9% 「どちらかといえば信頼できる」54.3%

生成AIから得られる薬剤等の情報の信頼度については、調査医師全体では「信頼できると思う」が3.9%、「どちらかといえば信頼できると思う」が31.7%となった。薬剤等の情報収集に生成AIを利用していない医師が85%を占めている状況の意識調査であり、この信頼度は“期待値”といえそうだ。

次に、実際に生成AIで薬剤等の情報収集をしたことがある医師にしぼって見てみると、生成AIで得られた薬剤等の情報は「信頼できると思う」が12.9%、「どちらかといえば信頼できると思う」が54.3%、「どちらかと言えば信頼できないと思う」が18.0%、「信頼できないと思う」が8.7%、「わからない」が6.0%――となり、医師の67.2%(信頼できる+どちらかといえば信頼できる)が情報をポジティブに受け止めていることがわかった。

利用経験のない医師と、利用経験のある医師との間で、生成AIから得られた情報に対する信頼度に大きなギャップがあることも確認でき、薬剤等の情報収集に生成AIを一度でも利用すると、リピーターとなる可能性も高そうだ。

MCI DIGITALは、「医師の働き方改革により、生成AIやAIチャットボットなどの利用が拡大する可能性がある。薬剤・疾患関連情報の収集に生成AIを使用していない医師は8割以上おり、伸びしろは大きい」とコメントしている。

本調査は、製薬企業のオウンドサイト(自社サイト)やその他医療関係企業サイトを閲覧している医師5077人を対象に実施したもの。調査時期は24年1月16日~24日。分析結果は、MCI DIGITALの「医師版マルチメディア白書2024年春号」に掲載している。
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