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大塚とUCB 抗てんかん薬イーケプラ 部分発作に対する単剤療法を国内申請

公開日時 2014/03/10 03:51
大塚製薬とユーシービージャパンは3月7日、抗てんかん薬イーケプラ錠250mg、同500mg、同ドライシロップ50%(一般名:レベチラセタム)の効能・効果を、てんかん部分発作に対する単剤療法にする一部変更承認申請を行ったと発表した。現在は他の抗てんかん薬で効果不十分な場合の併用療法で用いることになっている。今回の一変申請が承認されれば、多剤併用による薬物相互作用などを心配することなく、早期からの新薬単剤でのてんかん発作コントロールが可能になる。

てんかん部分発作に対する新規抗てんかん薬は2006年以降、4剤発売されているが、いずれも併用療法となっている。これは、疾患特異的な面から、臨床試験では既存薬を処方されている患者を対象に実薬かプラセボを上乗せ投与する方法しかないことが背景にある。しかし、多剤併用による相互作用や副作用の問題、単剤使用を推奨している世界の流れと反することなどから、日本てんかん学会が2011年に、当時の細川律夫厚労相に新規抗てんかん薬の単剤使用に関する要望書を提出、また同学会を含む複数の学会が厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」に同様の要望書を提出していた。

イーケプラは世界で「Keppra」として販売されている。同剤単剤療法について国際抗てんかん連盟は有効性のエビデンスが高い薬剤と位置づけ、欧州ではすでに単剤療法の第一選択薬として使用されているという。

イーケプラを日本で共同開発・販売している大塚とUCBは、今回の一変申請にあたり、「将来的に『イーケプラ』がさらに広く利用されることで、てんかんの治療の発展につながることを期待する」とし、「引き続きてんかん治療をはじめとする中枢神経疾患治療への貢献を目指していく」とコメントした。なお、これまでに単剤療法を日本で申請されている新規抗てんかん薬は、グラクソ・スミスクラインのラミクタール錠(13年秋)があり、今回のイーケプラは2番目となる。

てんかんは大脳の慢性疾患で、脳内の神経細胞がいっせいに過剰に興奮し、突然強い電流を受けることで意識がなくなったり、手足がけいれんするなどの「てんかん発作」が起こる。てんかんの有病率は約1%、国内推定患者数は約100万人。適切な診断と薬物治療で7割以上の患者がてんかん発作のない生活を送ることができるといわれている。
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