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塩野義 地域特性重視の営業体制スタート エリア統括部長に戦略・戦術の裁量権

公開日時 2014/10/30 03:51

塩野義製薬の手代木功社長は10月29日、2015年3月期(14年度)第2四半期決算説明会で、10月1日からスタートさせた地域特性を重視した営業を進めることで、課題となっている国内営業の強化に取り組むことを強調した。新体制では、5つのエリア(「北海道、東北、北関東、甲信越」「南関東、東京開診」「近畿、東海、北陸」「中国、四国、九州」「東京病院」)ごとに営業を統括する部長を配置し、地域に合った戦略・戦術の展開を目指す。

 
同社の国内医薬の上期業績では、主力のスタチン製剤クレストール、ARBイルベタンなど戦略品の13億円の売上増はあったが、ジェネリック(GE)の急速な普及などに伴う長期収載品などの52億円という「予想以上の減収」があっために、対計画を4.4%下回った。同社長は「国内市場の変化に対する組織的な対応の必要性」があるとして、具体策として10月からスタートさせたエリアを重視した営業体制を進める姿勢を示した。
 
同社長は、薬剤の使われ方などに地域特性がある中で、これまでの一人の営業統括が全国の営業部に同じメッセージを発信して施策展開を行うことに「限界があった」と、地域特性を重視する必要性を説明。新体制では「(本社の)製品情報、営業企画から落としたものを、(それぞれの営業統括が)ある程度咀嚼して、(戦略・戦術を)実行する権限を与えた」という。その統括部長は、営業から選抜した者を2年程度かけ、全社的な視点で思考できるトレーニングを行った者だとし、この取り組みへの期待の大きさをみせた。
 
14年度第2四半期決算 国内医療用薬売上4.9%減 GEで長期品影響大きく
 
同日発表された第2四半期(4~9月)決算では、国内医療用薬売上は、平均2%台前半の薬価改定が行われた中で、ジェネリックの急速な浸透で長期収載品か想定以上に減少し、スタチン製剤クレストール、ARBイルベタンなど戦略品の伸びで吸収することができず770億円、4.9%減だった。計画より35億円下回り、通期の国内医療用薬売上予想も同額の下方修正を行った。
 
海外含む全体では、米国の既存品の減収、クレストールロイヤリティが68億円減少したことなどが影響して減収、営業減益となった。通期も同様に推移する見込み。
 
【14年度中間期連結業績(前年同期比) 通期予想(前年同期比)】
売上高1298億4200万円(6.4%減) 2735億円(5.6%減)
営業利益227億1900万円(18.7%減) 495億円(20.0%減)
経常利益314億1500万円(15.0%増) 580億円(6.8%減)
純利益97億1000万円(53.9%減) 300億円(26.1%減)
 
【14年度中間期の主要製品国内売上(前年同期実績) 通期予想、億円】
クレストール211(206)426
イルベタン類75(67)165
サインバルタ55(52)129
オキシコンチン類53(54)107
フィニバックス19(23)42
ディフェリン18(19)44
ピレスパ26(24)55
ラピアクタ1(1)25
(以上戦略品)
フロモックス58(75)123
リンデロン等外用42(47)84
クラリチン16(18)40
フルマリン24(28)47
ロイヤリティー収入283(334)600
うちクレストール244(312)490
 
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