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英GSK 新CEOにエマ・ウォルムズリー氏指名に期待と不安

公開日時 2016/09/30 03:50

英・グラクソ・スミスクライン(GSK)は9月20日、来年3月退任予定のアンドリュー・ウィティー(Andrew Witty) CEOの後任者として、現・コンシューマーヘルスケア事業部門CEOのエマ・ウォルムズリー(Emma Walmsley)を指名したと発表した。今後は、2017年1月1日以降の取締役会に出席、4月1日付でCEOに就任する見通し。GSK社は、今年3月17日にAndrew Witty CEOが退任の意向を明らかにした後、社内外で後任者を探していたが、結局社内の人材に落ち着いた。

Emma Walmsley 氏は、2010年GSK入社、2011年から同社役員会のメンバーになっている。GSK入社前は、フランスの化粧品会社・ロレアル社で17年間要職を務めた。

今回の新CEO発表を受け、海外メディアは期待と不安など様々な評価を伝えている。

米医薬専門誌「Fierce Pharma」によると、投資銀行Leerink Partners社のアナリスト、Geoffrey Porgess氏は、近年のビッグファーマや大手バイオ企業の新CEOについて社内および社外から就任したケースを比較した特徴について述べている。社内から就任した場合には、社外から招へいされた場合と比べ、従来路線を継承し、「いつも通り」業務を遂行するという。一方、社外から招へいされた場合、新機軸を訴求し従来とは異なる方法により既存の壁に穴をあけ新風を送ろうとする。株価の低迷時期が長いなどの理由で、社外から招へいするケースが多いという。

Walmsley CEOはWitty CEOの路線を踏襲、継続性が保持され無難な舵取りをするとみられているが、英一般紙「The Telegraph」は、投資家の間では、合併など再編においては、同氏がコンシューマーヘルスケア出身だけに同部門を切り離す場合など、完璧に公平でいられるか疑問を持つ向きもあることを報じた。

英一般紙「The Guardian」によると、投資銀行Allianz Global Investors社のSimon Gregel氏は、「GSKは、好調な面を見せるために多様化したプラットフォーム構築に向かってきたと考える投資家には、今回の継続性は心強い限りだが、GSKにコンシューマーヘルスを切り離すなどビジネスの集中化を求めていた投資家は失望することになろう」とコメントしている。


◎ビッグファーマで初の女性CEO就任


女性がビッグファーマのCEOに就任するのは、初めて。「The Guardian」によると、投資銀行EdenTree Investment Management社のKetan Patel氏は、Walmsley氏のCEOを任命は画期的と歓迎した上で、「医薬品業界は、CEO選出の件では驚くほど多様性に欠けていた」と指摘した。ともあれ、GSKでどのような舵取りをし、ビッグファーマ初の女性CEOが輝くか注目されている。

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