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米FDA フルオロキノロン系抗菌薬のラベルでの警告強化

公開日時 2016/08/04 03:50

米食品医薬品局(FDA)は7月26日、フロオロキノロン系抗菌薬の安全性に関する警告の強化を図るようラベル改定を了承した。今回の警告強化では、同抗生物質の使用により障害が恒久的に残る可能性を持つ副作用との関連ならびに重篤度が低い感染症には使用を制限することを中心に記述した。

FDAの安全性レビューでは、フルオロキノロン系経口薬および注射薬はいずれも、腱、筋肉、関節、神経および中枢神経系などの機能障害の副作用との関連性が指摘されている。副作用は、投与開始後数時間から数週間で発現し、場合によっては恒久的な障害となる恐れがある。

2015年11月にはFDA諮問委員会は、現在までの副作用情報に基づき急性細菌性副鼻腔炎、慢性気管支炎の急性増悪および単純性尿路感染症の患者には、同剤は一般的には副作用のリスクがベネフィットを上回ると結論付ける勧告を出した。

FDAは、諮問委員会の勧告を受け、急性細菌性副鼻腔炎、慢性気管支炎の急性増悪および単純性尿路感染症の患者には、同剤は一般的には副作用のリスクがベネフィットを上回るとして、これら患者には代替治療法がない場合にのみの使用を制限することをすでに決めている。炭疽病、腺ペスト、細菌性肺炎など一部の重篤な細菌感染症には同剤のベネフィットはリスクを上回るとして、治療選択肢として使用できる。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のEdward Cox製品抗菌剤製品部長は、「フルオロキノロン系抗菌薬は非常に慎重に考慮すべきリスク・ベネフィットがある。医療従事者も患者もフルオロキノロン系のリスクおよびベネフィットをよく認識して、使用に当たっては情報に基づいた決定をすることが重要だ」と呼びかけた。

FDAが承認しているフルオロキノロン系抗菌薬は、Levaquin(レボフロキサシン)、Cipro(シプロフロキサシン)、同徐放性剤、Avelox(モキシフロキサシン)、オフロキサシン、Factive(gemifloxacin)。

フルオロキノロン系抗菌薬をめぐっては、2008年7月には、腱炎および腱断裂のリスクを増大させることについて枠組み警告の追加、2011年2月には、重症筋無力症を悪化させるリスクが枠組み警告に追加された。また、2013年8月には、不可逆的末梢神経障害発現の可能性についてラベル改定されている。

 

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