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米Amicus・キャンベル社長 ファブリー病の啓発進める 未診断患者を治療に

公開日時 2019/06/10 03:50
米Amicus Therapeuticsのブラッドリー・キャンベル社長兼COOは6月7日、来日記者会見を行い、最も注力する遺伝性希少疾患・ファブリー病の治療について、日本でも未診断患者が少なくないとして疾患啓発をさらに進める姿勢を示した。酵素補充療法の登場から10年以上たち以前より知られる疾患となったが、症状から腎不全や多発性硬化症など他の疾患で診断されるなど「見落としが多い」と指摘。医師や患者への周知、新生児スクリーニングの重要性、遺伝子検査支援を広め、未診断患者を正しく診断し、治療に結びつけていく活動に取り組むとした。

ファブリー病は、指定難病のライソゾーム病に含まれる遺伝性の希少疾患で、全世界では数万~10万人程度に1人ともいわれる。遺伝子変異で酵素のα-ガラクトシダーゼ(α-GalA)が作られにくくなることで細胞内に糖脂質が蓄積、腎臓や心臓などの臓器や神経、呼吸器などの多様な機能障害が現れる。以前から点滴静注の酵素補充療法があるが、同社は、変異型のα-GalAを安定化させ酵素の機能発現を促す経口剤・ガラフォルドカプセル(一般名:ミガーラスタット塩酸塩)を開発、日本では18年5月に発売した。同社が日本で展開する唯一の製品である。

キャンベル社長は、業績より患者への貢献がビジョンだとし、2023年に現在の7倍の5000人以上の患者にAmicus社製品による治療を提供するのが目標と説明。日本は、世界でも疾患の認知は高い方としながらも「十分ではない」として啓発をさらに推進し、治療へのアクセスを高める取り組みに注力することを強調した。ガラフォルドの効能・効果は「ミガーラスタットに反応性のあるGLA遺伝子変異を伴うファブリー病」であることから、遺伝子検査支援も行っている。

同社の全世界売上高は、2018年は前年の約2.5倍の9120万ドルで、19年も倍増を見込む。日本法人の業績は開示しなかったが、「19年第1四半期は当初見通しより伸びている」と述べた。将来的には日本の売上割合を15%程度まで引き上げたいとした。
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