FDAとEMA 機密保持契約を拡大
公開日時 2010/08/06 04:00
米食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)は、両局間の機密保持契約における科学分野での協力を拡大する。
現在、FDA、EMAは、がん、ワクチン、オーファンドラッグ、小児薬用薬、ファーマコゲノミクス、動物薬、アデノシン3リン酸(ATP)に関し、機密保持契約での協力関係を築いている。
新規分野では、4月に血液製剤について、現在、心血管、消化器分野で検討を進めている。これら機密保持契約の分野拡大により、米欧同時申請の場合に同一申請書類で済ますことが可能となる。
今回の両局の協力関係の拡大は、2009年の新型インフルエンザ・パンデミックの際のワクチン供給について、日本のPMDA(医薬品医療機器総合機構)を含め、協議を行ったことが契機のひとつとなった。しかし、FDA、EMA共に情報交換・共有には積極的だが、規制上の決定については独自性を保持する意向に変わりはない。それは、2006年から2008年にかけて、EMAが承認した新規有効物質数に比べ、FDAのそれが少ないことにも現れている。
(The Pink Sheet 8月2日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから