米アミリン社 Bydureonの安全性試験を計画
公開日時 2010/12/09 04:00
米アミリン社は、2型糖尿病薬で週1回投与注射剤のBydureonが食品医薬品局(FDA)から、心電図QTに関する試験を求める審査完了通知(complete response letter)を受領したことを受けて、同試験を実施、再申請する計画を立てている。
同社にとっては、前臨床・臨床試験でもQT延長を示す症例はなかったことや、FDAも3月に発行したアクションレター(審査状況通知)で心血管イベントについての懸念を示していなかったため、同社のDaniel Bradbury CEOも失望を隠していない。同剤は、イーライリリー、アルケミスとの共同開発。
問題は、同社のNDA(新薬承認申請)データが、FDAがQT延長の試験を行う際に全新薬に要求しているガイダンスに合致しなかった点があったようだ。しかし、QT延長を示した薬剤でも、多数の薬剤が市場に出ている。ブリストルマイヤーズスクイブの抗精神病薬エビリファイ、テラバンスのVibativなどがある。業界通は、グラクソスミスクラインの糖尿病薬アバンディアの心血管への安全性の問題が発生したため、FDAがナーバスになっていると指摘している。
アミリンは、FDAと協議、QT試験を実施、11年末までに再申請の準備を行う計画。発売は12年半ばを予定している。