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WSJが選ぶ最有望ベンチャー 1位は医療サービス・価格比較サイトのCastlight社

公開日時 2011/04/06 04:00

ウォールストリート紙が毎年選ぶ「今年の最有望ベンチャー企業50社(Top 50 Start-Ups)」が発表された。ダウジョーンズが有する世界中の6万5000以上のベンチャー企業と2万以上の民間投資会社のデータを格納するデータベースVentureSourceから得た米国基盤のベンチャー企業1万600社から選出されたもの。


その第一位には、消費者のために医療サービスの価格および質の比較検討支援サービスを提供するCastlight社が選ばれた。昨年の第14位から大幅ランクアップを果たし、注目を集めている。

http://www.castlighthealth.com/ 


Castlight社、は企業(保険者)と契約し、保険加入者に対して、加入者が必要とするサービスに関するプロバイダーごとの価格や質の指標を比較参照するためのデータを提供している。具体的には、保険加入者である消費者が、よりコスト・パフォーマンスの高い商品やサービスを選ぶことができるよう支援するためのウェブ・システムを提供する。保険者に対しては、団体全体での医療費の消費動向など各種データの解析を可能にするマネジメント・ツールを提供している。


最も有望とランクされたのは、 Castlight社が、オバマ政権の最優先政策課題である医療改革がかかげる「(医療保険)給付の拡大、コストの抑制」を具現するツールを提供できるのではないかと期待されているからである。


2008年創業のCastlight社は、いわばまだ立ち上がったばかりであるが、医療の効率化を最重点施策とするオバマ大統領の医療保険改革(医療費支出中の無駄を省き、給付の幅を拡大)の動きを追い風にして急速に成長し、大手クライアントとして雇用主負担分の医療費があまりにも大きくなり経営を圧迫しているとして、企業としての保険料負担の大幅削減を打ち出して労使間での深刻な抗争に発展していた大手スーパーのセーフウェイと契約を交わしたことで、今後の安定成長を見込まれているベンチャーである。


セーフウェイが医療費の抑制に成功すれば、 Castlight社のサービスは、これまできわめて困難だとされてきた「消費者に経済的インセンティブを養わせる」ための有効なツールとの評価を得ることができるであろう。また、オバマ政権が今後医療保険給付の拡大策として各州に置かれるExchangeを通じての医療保険供給に際して「本質的な医療essential care」への給付を優先する策を打ち出し続ける限り、医療サービスを質と価格つまり費用対効果によって分析するサービスへの需要は高まりこそすれ、衰えることはないであろう。先行きが期待される。


◎トップ50社にランクされた Castlight社以外の医療関連ベンチャーは以下の7社


18位 PatientSafe Solutions:看護士のためのモバイル・サービス

http://www.patientsafesolutions.com/8/9/8/IntelliDOT-Users.html 


19位 Glaukos:緑内障治療技術
 

http://www.glaukos.com/home 


21位 Achaogen:耐性菌のための抗生物質の開発

http://www.achaogen.com/ 


22位 NeuroPace:癲癇の治療技術

http://www.neuropace.com/ 


32位 Everyday Health:健康関連ウェブ・パブリッシャー

http://www.everydayhealth.com/ 


39位 Veracyte:癌の遺伝子診断技術

http://www.veracyte.com/ 


41位 OncoMed Pharmaceuticals:腫瘍に特化した治療技術

http://www.oncomed.com/ 

 

 

 

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