明治製菓とソルベイ製薬は６月９日、SSRI「マレイン酸フルボキサミン」（商
品名：デプロメール／明治製菓、ルボックス／藤沢薬品工業）について、社会
不安障害（社会恐怖）の効能追加申請を５月29日付で行ったと発表した。社会
不安障害は、他人の前で話したり、行動したりする状況で恥ずかしい思いをす
るのではないか過剰な不安を覚え、そのような状況を避ける症状を呈し、日常
生活に支障が出る障害のこと。社会不安障害を適応とする薬剤は日本には存在
しない。同剤はソルベイ社（ベルギー）から日本に導入されているが、社会不
安障害の適応は同剤が販売されている世界の国々の中でも日本が最初の申請と
なる。

承認されれば、デプロメールだけでなく、ルボックスも適応追加が認められる
ことになる。現在の適応は「うつ病及びうつ状態」と「強迫性障害」で、02年
度の売上はデプロメールが65億円、ルボックスが70億円。明治製菓では「早期
に100億円に近づけていきたい」と話している。また、明治製菓によると、世
界で５剤あるSSRIのうち、１剤が海外で社会不安障害の適応を認められている
という。