厚労省 インフルエンザで1月医療費高水準
公開日時 2003/06/06 09:49
厚生労働省は6月5日までに、「MEDIAS-最近の医療費の動向」03年1、2月
分をまとめた。1月は医療保険総額2.3%の伸びで、02年4月の診療報酬改定
以降、日曜日、土曜日が前年同月よりそれぞれ1日少なかった7月(2.2%)
を上回る大きな伸び。1月は土曜、日曜の数に変化はなく、同省調査課は、
「インフルエンザの流行で高い伸びを示した」と分析している。流行が下火に
なった2月には1.5%の減となり、改定の影響でマイナス基調だった12月まで
と同傾向にもどった。
1月の大きな伸びがインフルエンザの影響だったことを裏付けるように、歯科
診療費はマイナス0.2%と、医科の入院(1.6%)、外来(0.3%)より低く抑
えられ、総額の伸びが同程度だった7月(5.3%)よりかなり低い。半面、調
剤費は15.0%で4月改定以降最も高く、7月(13.6%)も凌ぐ。同省の感染症
週報によると、今シーズンのインフルエンザ流行は1月下旬がピークだった。
また、02年10月の、高齢者を対象とした制度改正・診療報酬一部改定の影響は
1、2月にも波及。9月まではいずれの月も全体の伸びより老人保健の方が大
きな伸びを示していたが、1、2月の老人保健はそれぞれマイナス0.5%、マ
イナス2.4%で改正・改定前の上半期から逆転。10~12月と同様の傾向で、高
齢者の受診抑制が働いていると言えそう。