帝国臓器製薬は５月28日、新中期経営計画（03～05年度）を発表した。

〔数値目標〕
〔05年度〕
売上高　　230億円
経常利益　20億円

〔02年度（参考）〕
売上高　　211億5700万円
経常利益　　12億8900万円

期中に大型製品を発売する予定はない。既存の主力品である消化性潰瘍・胃炎
治療剤「アルタット」（02年度70億円）と前立腺肥大症・がん治療剤「プロス
タール」（同58億円）の売上維持に努める。産婦人科製品（経口避妊薬「アン
ジュ」など）や甲状腺ホルモン剤「チラージン」の売上は拡大しているが、市
場規模が大きくなく、アルタット、プロスタールの競争激化による売上減少分
をカバーするのは難しい。このため、ジェネリック医薬品を投入していく方針
で、山口隆社長は「得意領域でタイミングよく発売していきたい」と述べた。
現在ジェネリック医薬品の売上はほとんどないが、05年度に医薬品売上に占め
る割合を10％に引き上げる計画。

開発品の中では、とくにTZT－1027（抗腫瘍薬）に期待。帝国臓器の自社開発
品であり、国内で第一製薬と共同開発提携しフェーズⅠの段階、海外では第一
製薬が独占的実施権を取得しフェーズⅡの段階。山口隆社長は「５～６年先、
非常に大きな売上寄与を期待している」と話した。