三菱化学メディカル 新規乳がん診断マーカー及びその検査法の国内独占使用権取得
公開日時 2002/10/14 23:00
三菱化学メディカルは10月11日、米国のバイオベンチャーであるマトリテック社が保有する新規乳がん診断マーカー(NMP66)とその検出技術に関連する国内独占使用権を取得したと発表した。マトリテック社は、マサチューセッツ工科大学から独占的使用権を得た内部核マトリックス蛋白分離技術に、MALDI-TOFマススペクトル法による蛋白同定技術を組み合わせることにより、乳がんの早期診断に有用とされるNMP66を発見。NMP66は細胞核内に存在し、悪性腫瘍への形質転換に関わる分子量約2万8千の蛋白質で、細胞死に伴い血中に放出されることが報告されている。非浸潤性乳管癌を含む早期乳がんでも高い検出率を示すことが示唆されており、これまで捕らえることの難しかった早期乳がんを検出する可能性をもつ新規腫瘍マーカーとして、その検査の乳がん診断分野での普及が期待されている。今後、三菱化学メディカルとマトリテック社は共同でNMP66の検査法の実用化検討及び診断薬としての開発を行っていく予定。