塩野義製薬は10月25日、縮小方向にある杭瀬工場、赤穂工場の生産部門に所属する従業員を対象に、転職支援制度を実施すると発表した。同28日から11月８日までに対象者を募集、12月31日付の退職とし、①通常の退職金に加え相当額の特別加算金支払い②社外への転進希望者に対する支援――を行う。同社は、効率的な生産体制構築を目指し製造の集約化を推進、製造部門の従業員の再配属を行ったが、必要雇用数は減少しているという。また、九州地区の特約店の統合が急速に進んだこと、同地区への大阪地区からの配送環境が向上したことから、福岡物流センターを来年５月末までに閉鎖し、機能を大阪物流センターに集約することを決めた。同社物流センターは、大阪、東京、札幌の３ヵ所になる。そのほか、97年７月に米ボストンに著名化学者と共同設立したシオノギ・バイオリサーチ・コープへの資金拠出を打ち切ることにした。他の出資者は研究継続を希望していることから、ベンチャーキャピタルに保有株式を売却した。