アストラゼネカ 「セロクエル」で緊急安全性情報
公開日時 2002/11/07 23:00
厚労省は11月7日、アストラゼネカ製造の抗精神病薬「セロクエル錠」(一般名:フマル酸クエチアピン)について、因果関係の否定できない高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡の症例が計13例(うち1例死亡)報告されたとして、使用上の注意の改訂と「緊急安全性情報」の作成、医療機関などへの配布を同社に指示。販売委託を受けている藤沢薬品は同日、①糖尿病患者あるいは糖尿病既往歴のある患者には投与しない②投与中は血糖値の測定等を十分に行う③患者とその家族に十分に説明する――を内容とした緊急安全性情報を作成し配布した。同錠は昨年2月から国内発売、米国など海外78カ国でも販売されている。日本で市販後、高血糖症例が3例報告されたことからアストラゼネカは、「その他の副作用」の項目に「高血糖」を追記した。同錠の国内販売実績は約110億円で、約13万人の患者が使用しているとみられる。