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アステラス製薬・岡村社長 初の売上収益2兆円超えに自信 今期継続もイクスタンジは米IRAで減収予測

公開日時 2026/04/28 04:51
アステラス製薬の岡村直樹代表取締役社長CEOは4月27日、2025年度決算説明会に臨み、過去最高となる売上収益2兆1392億円、コア営業利益5557億円を達成したと報告した。重点戦略製品が前期比43%増の4803億円と大幅伸長した。一方で販管費は同社が注力する「SMT」(Sustainable Margin Transformation)により、通期で約250億円のコスト最適化を達成。「販管費率は前期比2.3ppt改善した」と説明した。26年度業績見通しについて岡村社長CEOは、売上収益2.2兆円以上(前期比4%増)を目指すと明かした。一方で同社の業績を支えたイクスタンジは27年1月施行の米国IRA(インフレ抑制法)のマイナス影響や一部の国での特許満了も重なり、「グローバル売上は前期比で500億円の減収になる」と予想した。

◎重点戦略製品で前期比1400億円超売上げ イクスタンジは「ピーク売上の水準に達した」

同社の25年度連結業績は重点戦略製品で前期比1400億円超を売上げ、売上収益は二桁増加(同12%増)となった。重点戦略製品別の売上高をみると、パドセブは前期比35%増の2212億円、アイザベイは33%増の776億円、ビロイは631億円、ベオーザは38%増の466億円、ゾスパタは6%増の718億円となった。このほか、イクスタンジは5%増の9608億円となり、岡村社長CEOは、「発売から13年が経過し、ピーク売上の水準に達したと考えている」と述べた。

◎SMT 販管費、研究開発費、売上原価の合計で約250億円のコスト最適化を達成

一方、費用面に関して岡村社長CEOは、「SMTの施策により、販管費、研究開発費、売上原価の合計で約250億円のコスト最適化を達成した」と強調。米国のイクスタンジ共同販促費用を除く販管比率は、前期比で2.3ppt改善したと説明した。特に、販管費は為替影響を除くと2.6%増加となり、「売上収益を二桁以上伸ばしながらも、概ね前期並みの水準に管理できた」と述べた。なお、組織再編、成熟製品の費用削減、ITインフラの合理化などSMT施策により、約110億円のコスト最適化を図ることができた。一方、研究開発費は為替影響を除くと3.8%減少した。岡村社長CEOは、「setidegrasibやASP546Cの開発費用で約50億円増加したものの、SMTに基づく臨床試験を含む開発機能の内製化に伴う外注費削減などが順調に進展し、約100億円のコスト削減を達成した」と強調した。そのほかにも重点戦略製品の臨床試験が終了したことで約50億円の開発費用の削減が図られたと報告した。

◎26年度業績予想「過去最高を更新する売上を見込む」 売上予想は2兆2200億円

26年度業績予想について岡村社長CEOは、「過去最高を更新する売上を見込んでいる」と強調。売上収益は前期比4%増の2兆2200億円に拡大すると述べ、重点戦略製品は前期比27%増を見込んだ。費用項目もSMTを継続するとし、約400億円のコスト最適化を図る方針を提示した。コア営業利益は12%増の6200億円、コア営業利益率は27.9%(同 +2.0ppt)を見込んだ。

◎イクスタンジ 米IRA施行で第4四半期からマイナス顕在化 一部の国での特許満了も

重点戦略製品の26年度業績予想については、「パドセブ、アイザベイ、ビロイが全体の売上収益と利益成長に貢献する」と見通し、前期比27%増の6100億円の売上収益を見込んだ。一方でイクスタンジについて岡村社長は、「27年1月施行の米国IRA(インフレ抑制法)に伴う価格引下げのマイナス影響が第4四半期から顕在化する」と指摘。さらに、「これに加えて一部の国での特許満了も重なり、グローバルの売上は減収を予想している」と明かした。

◎「26年度から個別製品の売上予想の開示取りやめ」 個々製品の短期的な変動に捉われない

また岡村社長CEOは、「26年度から個別製品の売上予想の開示を取りやめた」と強調。その理由について、「重点戦略5製品を一体として成長させていくことが重要と考えており、個々の製品における短期的な変動にとらわれるのではなく、中長期での成長の姿を軸に対話ができればと考えている」と述べた。岡村社長CEOはまた、「イクスタンジやベタニスについては、今後特許動向など外部要因の影響を大きく受けることが見込まれる。そのため当社の前提や見通しを理解いただく観点から、例外的に売上予想を開示する」と述べた。

◎米MFN価格政策 「当局と話しをするチャネルは開くようにしている」

米トランプ大統領の最恵国待遇(MFN)価格政策について岡村社長CEOは、「(大統領から)手紙を受け取った企業(17社)がどんな決着をしたかは見えている。第1ラウンドは一段落と考えている」と述べながらも、「我々は手紙をもらってはいないが、当局と話しをするチャネルは開くようにしている」と指摘。「当然のことながら、これまで合意に至ったコンポーネントを見ていると、それぞれの要素が特定できるので、我々が出来ること、出来ないことが分かるので当然検討している」と明かしてくれた。また、「関税にしてもMFNにしても具体的に分からないところがある」と指摘。「我々として備えはしているが、それを定量化して経営計画の中にギリギリ入れるとかはやっていない」と述べた。一方で、「これから出てくる製品群の価格環境がどうなるかについて、どう備えるべきかは考えている」と述べた。

【連結業績 (前期比) 26年度予想予想(前期比)】 
売上高 2兆1392億4500万円(11.9%増) 2兆2200億円(3.8%増)
営業利益 3826億3300万円(832.4%増) 3950億円(3.2%増)
親会社帰属当期利益 2915億3500万円(474.5%増) 3000億円(2.9%増)

【グローバル主要製品売上(前期実績)26年度予想、億円】
重点戦略製品計 4803(3364)6100
PADCEV 2212(1641)―
IZERVAY  776(583)―
VYLOY 631(122)―
VEOZAH  466(338)―
XOSPATA 718(680)―

XTANDI 9608(9123)9100
ベタニス/ミラベトリック/ベットミガ 1897 (1700)1800
プログラフ 2077(2010)1860

【国内主要製品売上(前期実績)、億円】
PADCEV 203(126)
IZERVAY 1(―)
VYLOY 137(52)
XOSPATA 50(47)
XTANDI 648(579)
ベタニス 223(246)
プログラフ(グラセプター含む) 182(212)
スーグラファミリー 233(264)
ビーリンサイト 158(134)
イベニティ 742(579)


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