日本医師会 02年10~12月レセプト集計4.98%減
公開日時 2003/02/19 23:00
日本医師会は2月19日の中医協総会に、02年10~12月分についてまとめた「第2次レセプト調査」集計結果を提出。医療費総額に当たる「総点数」は4.98%減で、同年4~6月分の3.86%減よりマイナス幅が1.12ポイント大きいことが分かった。また、同時に提出した、02年10月分の「緊急医業経営実態調査」で、医業収入は病院(法人)が1.8%の減、経常利益は63.7%減だったことを明らかにした。個人病院や診療所も似た傾向。診療側委員の青柳俊日医副会長は「従業員1人当たり給与費など費用は減少し、医療機関の経費節減努力が見受けられるが、02年の診療報酬改定や制度改正で医業収入はコスト削減を上回る勢いで減少した。患者数の減など想定していない要因もあった」などとして、経営環境早期是正に向け中医協の場での議論を訴えた。一方、これら日医提出資料について支払い側委員の下村健健保連副会長は、「外来の受診動向は入院に比べいろいろな影響を受けやすい。患者数の減少は究明すべき問題点ではあるが、中医協はあくまで『単価』の診療報酬について点数構成や中身を議論している」として、患者数を掛け合わせた医療費総枠について議論するのは困難との見方を示した。また、02年10月に廃止された定額払いの外来総合診療料(外総診)を選択していた診療所で点数の落ち込みが激しいと日医が主張していることに対し下村委員は、「定額払いを廃止したからといって医師の診療は変わらないはずで、出来高で請求したら減った、というのはどうか」と、診療報酬包括払い制度の弊害とされる粗診粗療があったのではないかとけん制した。