厚労省・検討会 医療従事者の派遣解禁へ
公開日時 2003/06/12 23:00
厚生労働省の「医療分野における規制改革に関する検討会」(座長・宮武剛埼
玉県立大学教授)は6月12日に会合を開き、医師や薬剤師、看護士など医療資
格者の労働者派遣について、受け入れ先が派遣労働者をあらかじめ特定できる
「紹介予定派遣」に限り容認する内容の報告書案をまとめた。今月中に正式な
報告書を同省に提出する方針。
派遣による医療従事は、本来必要なチーム医療に支障が生じるなどの問題が指
摘され、労働者派遣事業の適用除外とされている。しかし、労働者派遣法がこ
のほど改正され、従来は禁止されていた、派遣就業開始前の面接が可能な紹介
予定派遣が実現した。受け入れ先は、労働者が派遣に相応しいか事前に判断で
きるようになり、同案は「派遣労働者を事前に特定できることから、医療機関
に導入しても差し支えない」とした。
同案ではまた、「紹介予定派遣に限定せず、臨時的、一時的な労働者需要のニ
ーズを幅広く適切に対応できるよう、たとえば学会などによる認定を受けた専
門医については通常の労働者派遣も可能としてはどうか」との意見があったこ
とも加えた。