昭和薬品化工 「COX-3阻害」アセトアミノフェン製剤の高用量
公開日時 2003/07/07 23:00
昭和薬品化工は7月9日から、アセトアミノフェン製剤「カロナール細粒50%」
「カロナール錠300」を新発売する。従来品の高用量剤で、COX-3を特異的に阻
害する中枢神経系鎮痛薬として新たな市場拡大を狙う。薬価は細粒11.7円、錠
10.8円。
アセトアミノフェンは解熱薬として高い評価を得ているものの、鎮痛分野では
作用機序が不明確なことや高濃度製剤がなくコンプライアンスが悪いなどで、
普及していない。しかし同社は、米国国立科学院会報に掲載された論文で、痛
みに関与する「COX-3」の存在が明らかになり、同時にアセトアミノフェンが
それを特異的に阻害することが分かったとして、新製品を強力にプロモーショ
ンする方針だ。
既存の細粒20%、錠200の昨年度売上は合計18億円。今後はこれを月5億円ペ
ースに乗せ、最終的には100億円商品への育成を目論む。1500億円に達する非
ステロイド系及びオピオイド系鎮痛薬市場で、低薬価を武器に「10円革命」を
起こすという。