経産省 税制措置で製薬企業の研究開発投資10%増へ
公開日時 2003/08/17 23:00
経済産業省が8月15日までにまとめたアンケート・ヒアリング調査結果で、製
薬企業の03年度の研究開発投資は前年度比10.0%伸びると見込まれ、産業全体
の約2倍、製薬企業の過去6年間平均の約1.5倍の成長率になることが分かっ
た。調査は研究開発促進税制の影響を図る目的で実施。同省技術振興課は、
「製薬企業はもともと売上高に占める試験研究費割合が高い上に、すでに試験
研究費総額が『高止まり』になっていることから、税制改正の効果がストレー
トに出た」と見ている。
調査は、研究開発投資に積極的な全業種の425社を対象に実施。03年度中に見
込む研究開発投資額は計4兆6594億9400万円で、02年度(4兆4181億8200万円)
から5.46%の伸び。このうち、医薬関係企業19社は計5435億2700万円で、02年
度(4939億8000万円)から10.0%の伸びを見込む。19社は96年度(3540億1700
万円)からの6年間で平均6.6%伸ばしていた。
今回の税制改正では、従来「試験研究費の増額分の15%」とされた控除額を、
「増額分」でなく「総額」で算定。また、15%に固定していた控除割合も、売
上に占める研究開発費の額によって変動させることにしている。