厚労省 サリドマイドの安全管理指示
公開日時 2003/09/21 23:00
国内未承認のサリドマイドを個人輸入している医療現場で安全管理が不十分な
実態が分かり、厚生労働省は9月19日、安全な使用の推進と患者への説明を、
医療関係団体を通じて現場に指示した。(1)他の処方薬と区別し使用医師と
別の第三者的な部門で保管管理する(2)患者に使用目的や効果・副作用の説
明のほか胎児へのリスクの説明、避妊指導、居宅での保管管理指導を行う(3)
患者が使用しなくなった場合の誤用リスクや譲渡回避のため速やかに回収する
――ことなどを求めた。
サリドマイドは鎮静剤などとして承認されていたが、催奇形性の副作用が問題
化し1962年販売中止になった。しかし、骨髄腫治療で効果があることから医療
現場では個人輸入の形で使用されている。厚生労働科学研究「未承認薬の個人
輸入による使用実態および適正使用のあり方に関する調査研究」は同18日、飲
み残しを回収していない、自らの机やロッカーに保管している、とする医師が
それぞれ3割近くいるなどと発表した。