中医協は10月８日の基本問題小委員会で、前回02年診療報酬改定の主要項目に
対する評価について議論した。医薬品使用の適正化に関しての、「205円ルー
ル」の撤廃に伴う影響を検証するため、新たな調査を行うことを決めた。後発
医薬品の使用促進のための処方せん料によるインセンティブは社会医療診療行
為別調査（社会医療調査）と薬価調査、投薬期間制限の撤廃は社会医療調査の
結果から検証することにした。

02年改定では、薬剤や投与量の記載が免除されていた205円以下の処方につい
て、レセプトの透明化を目的に、原則としてすべての医薬品名を記載すること
とした。同時に、手書きの場合など条件を満たせば「175円以下は免除」とす
る新たなルールを設定した。205円ルール撤廃に伴う「主病の記載状況」「レ
セプト審査状況」「175円ルール適用レセプトの割合」などの影響を検証でき
る既存の調査がなかったため、新たな調査を行う。

医薬品使用適正化以外では、特定集中治療管理料への重症度評価、療養病棟入
院基本料の改定、長期入院患者（180日超）に対する特定療養費制度導入、人
工腎臓時間区分の廃止、手術料の施設基準導入などについても新たに「別途調
査」を行うことを決めた。03年６月実施の外来診療再診料月内逓減制廃止も、
既存の社会医療調査では04年の調査結果を待つ必要があるため、同様に別途調
査を行う。