アベンティス タキソテール術前、術後投与で乳がん患者生存率が改善
公開日時 2003/12/09 23:00
仏アベンティスは12月3~6日に米国で開かれた「サンアントニオ乳がんシン
ポジウム」で、乳がん患者に対するタキソテールの術前化学療法、術後補助化
学療法の2種類の試験で、ともに生存率の改善が見られたことを発表した。
しこりが大きい、または局所進行乳がん患者を対象にタキソテールを手術前に
投与した場合、標準的な化学療法を受けた患者に比べ、5年生存率に有意な改
善が見られた。同時に腫瘍縮小効果が有意に勝り、乳房温存療法手術が可能に
なった患者の割合が有意に増えた。
リンパ節転移陽性の早期乳がん患者を対象に手術後にタキソテールを使った補
助化学療法を行った場合、標準的な術後補助化学療法を受けた患者に比べ、55
ヶ月の追跡時点で死亡リスクが30%、再発リスクが28%減少した。このデータ
を使って欧米で04年早期に手術適応となる早期乳がん患者に対するタキソテー
ル補助療法の承認申請を行う予定。