厚労省・検討会 是か非か精神病床「7万」削減
公開日時 2004/04/20 23:00
厚生労働省の精神病床等に関する検討会(座長・吉川武彦中部学院大学教授)
は4月20日、第7回会合を開き、患者の病態に応じた機能分化の基本的考え方
に関する検討を続けた。近く公表予定の中間まとめについて議論する中で、事
務局案として「少なくとも10年で7万床の減少を促す」としていることについ
て、検討会構成員の長尾卓夫日本精神科病院協会副会長が、「これまで(検討
会で)論議されたこともない」と反発、字句修正を求めた。
社会保障審議会障害者部会などは精神病床数の削減について、「退院可能な約
7万2000人の入院患者の退院、社会復帰を図る」としているが、長尾氏は、
「7万2000人を退院させても随時受け入れ体制は必要で、7万床を削減する根
拠にはならない」とした。厚労省の医療施設調査によると精神病床は35万5966
床(03年10月1日現在)で、ここ数年、1000床程度ずつ減っている。