厚生労働省は６月７日までに、日本脳炎ワクチン接種による副作用と見られる
ADEM（急性散在性脳脊髄炎）が、03年度１年間に全国で６件報告があったと明
らかにした。最近では年間ゼロ～４件の報告が寄せられているが、今回は例年
を上回った。厚労省は、「仮に６件が全てワクチン接種に関連していたとして
も発生頻度は70万接種に１回で、通常想定される範囲内。科学的見地に照らし、
今後も定期の予防接種で使用を継続することが適当」としている。

厚労省によると、症例報告があった６件で使用されたワクチンのロットは全て
異なり、特定ロットへの集積は認められなかった。文献では、100万接種に１
回程度の頻度でADEMが発生するとされている。