アステラス製薬 組織健全性目標のグローバルサーベイ 過去5年で最高スコア 社員の心理的安全性確保も
公開日時 2026/02/27 04:52

アステラス製薬は2月26日開催の「サステナビリティ・ミーティング2025」で、組織健全性目標の指標となるグローバル・エンゲージメント・サーベイの結果を報告し、過去5年間で最も高いスコア「73」を獲得したと公表した。前年のサーベイでは、社内組織や制度の“変革疲れ”で過去最低のスコア「69」となり、エンゲージメントの向上が課題となっていた。岡村直樹社長CEOは、「マネジャー向けにマネジメント能力向上を目的とした研修を実施するなど、従業員の心理的安全性の確保に努めた」と説明。「経営計画2021に定めた組織健全性目標の取り組みによりイノベーションを促進する文化が着実に社内で醸成されている」と評価した。
同社は、組織健全性目標を経営計画2021で策定し、目標に対するアクションと成果の検証を毎年行っている。この日公表したグローバル・エンゲージメント・サーベイの結果は、2025年10月時点のもので、エンゲージメント全体では初回となる22年1月時点のスコアに比べて3ポイント上昇して「73」だった。重要事項別にみると、「果敢なチャレンジで大きな成果を追求」(組織健全性目標1)は、22年1月時点に比べて4ポイント増の「71」、「人材とリーダーシップの活躍」(組織健全性目標2)は同様に3ポイント増の「70」、「One Astellasで高みを目指す」(組織健全性目標3)は4ポイント増の「70」となった。なお、組織健全性目標へのアクションに伴う労働生産性はFY2020からFY2024で1.6倍に拡大した。
◎杉田副社長(人事担当) 「比較可能な43項目のうち、全てにおいてスコアが上昇」

杉田勝好代表取締役副社長(人事担当)は、「回答率も前年比5ポイント増で従業員の高い関心を反映した」と分析。サーベイの結果については、「前年との比較可能な43項目のうち、全てにおいてスコアが上昇し、下降した項目は無かった」と報告した。また、エンゲージメント向上に向けた取り組みとして、24年度に部門横断型のタスクフォースを立ち上げ、結果の深堀とエンゲージメント向上の取り組みを実施したとし、経営陣との対面談話会セッションの複数開催や、マネジャーに対するマネジメント能力向上研修で一定の成果をあげたとした。
◎従業員自らキャリアを切り開くことで「現場でのイノベーションが加速」
このほか杉田副社長は、「組織のフラット化やフルリモートの働き方を推進し、会議の効率化も徹底するなど生産性の高い組織づくりへの変革に取り組んだ」と述べ、また行動変容の面では、従業員自らキャリアを切り開くことで「現場でのイノベーションが加速している」と報告した。人材とリーダーシップの活躍については、「サクセッションプラン(後継者育成計画)や配置計画の成果が出ていると明かし、「後継者候補の人材層が厚くなったことで、毎年公正な評価のもとで各ポジションに最適なシニアリーダーを任命することができている」と述べた。このほか短期間の海外派遣による人材育成に力を入れているとした。
◎部門横断のチームへの権限委譲 「より迅速に成果を生み出すことのできる環境を整備」
また、「One Astellasで高みを目指す」との目標に対しては、「賞与の算定要素を部門業績から全社業績へと変更することで、部門を超えて成果を追求する組織の素地を整えた」と説明。「現在は、部門長から部門横断のチームへの権限委譲も進めており、社内の声も取り入れながら、より迅速に成果を生み出すことができる環境を整えているところ」と報告した。