厚労省 タミフルで5歳児に精神・神経症状
公開日時 2004/06/24 23:00
厚生労働省は6月24日に公表した「医薬品・医療用具等安全性情報」No202で、
抗ウイルス剤「リン酸オセルタミビル」(販売名:タミフルカプセル75、同ド
ライシロップ3%)との関連を否定できない精神・神経症状、肺炎の副作用が
あったとして注意を呼びかけた。厚労省に寄せられた報告によると、精神・神
経症状は5歳から70代までの14症例(1症例は年齢不明)で、意識レベルの低
下(10代男性)や幻覚(10代女性)など。ただ、「いずれも定形的な症状では
なく、発熱が原因なのか、薬がどの程度関与しているのか明らかではない」
(厚労省)という。
一方、肺炎は、10代から80代までの5症例が報告された。同剤についてはすで
に、使用上の注意を改訂、肺炎、精神・神経症状とも追記された。
同情報ではこのほか、抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤「インフリキシマ
ブ(遺伝子組み替え)」(レミケード点滴静注用100)による間質性肺炎につ
いても注意喚起。5症例の報告のうち、転帰として2例が死亡したが、副作用
との関連は定かではない。さらに、抗悪性腫瘍剤「メシル酸イマチニブ」(グ
リベックカプセル)では、消化管穿孔2、肺線維症1、麻痺性イレウス2の症
例報告があった。